新型コロナウイルスの感染が拡大してから、新しい生活様式を実践する意識が高まっています。
マスクをしたり人との距離を2メートルあけるのが大事なのは理解できますが、なぜそれが必要なのかを知らないと納得しづらいですよね。
新しい生活スタイルを納得したうえで実践するためにも、マスクやソーシャルディスタンスが感染を予防するのになぜ有効なのかまとめてみました。
- ウイルスの感染経路は主に飛沫と接触
- 飛沫の距離を最小限にする咳エチケット
- 布マスクで飛沫は防げない
- 感染の可能性は低い空気感染
目次
飛沫感染
新型コロナウイルスに感染した人がくしゃみや咳をすると、ウイルスを含んだしぶきが周りに飛び散ります。このしぶきが飛沫です。
ドラッグストアやコンビニで売っている一般的な不織布マスクの穴は5マイクロメートル。
飛沫はそれより大きいため、マスクをしていれば飛沫を吸い込んでの感染は防げます。

ただマスクを家に忘れることもありますし、夏は特に暑いので熱中症にならないようにマスクを外すこともありますよね。
飛沫は咳エチケットを守っていれば2メートル弱の範囲に落ちるので、人との距離を2メートルあけるソーシャルディスタンスが有効です。

ノイ
3密でいうところの密接を避けるわけですね。
咳エチケットとは
何も考えずくしゃみや咳をしてしまうと、ウイルス飛沫は2メートル以上まき散らされます。
また手でくしゃみや咳を受け止め、手洗い消毒せずそのままにしてしまうと・・・
周りの金属やプラスチックにウイルスがつき、接触感染の原因になります。
マスクをするのも咳エチケットの1つですが、ひじの裏側やティッシュで受け止めることも接触感染を予防するうえで有効です。
ウイルス飛沫は防げない布マスク
ドラッグストアやコンビニで売っている一般的な不織布マスクは、糸を織るのではなく繊維を結合させてつくられているので穴が小さいです。
しかし布マスクは織って作られているので、5マイクロメートルの新型コロナウイルスの飛沫を防ぐことはできません。

エアリズムマスクを買う人がお店に殺到しましたが、アレも布マスクですよね・・・
ただ布マスクの穴より大きなしぶきは防げるので、何もつけないよりはマシです。
あと熱中症にならないために屋外では過ごしやすいマスク・密な場所では不織布マスクと使い分けるのはアリかもしれませんね。
接触感染
しかしマスクをしていても油断すると感染することがあります。くしゃみや咳で飛び散り、周りに付着したウイルスを触っての接触感染です。

多くの人が触るドアノブや電気スイッチで新型コロナウイルスが生存する時間は「空気中で3時間・ステンレスで48時間・プラスチックで72時間」と国立感染症研究所が発表しています。
※海外の論文「medRxiv」で2020年3月13日に公開された内容
多くの人が行き交う街中や会社のドアノブや電気のスイッチなどは、誰かがウイルスのついた手で触った可能性がありますよね。

ノイ
触る場所を常に意識できればいいかもしれませんが大変です。
ウイルスがついた手で目や鼻をこすったりパンやおにぎりを食べたりすると、そこからウイルスが侵入して感染する恐れがあります。
外出先で目・鼻・口に触りたいときは手を洗ったりアルコール消毒したりして、ウイルスを流してから触るようにするといいですね。
空気感染
マスクをしてソーシャルディスタンスで接触感染に気を付けていても、まだ感染する可能性は残っています。それが空気感染。
くしゃみや咳で地面に落ちた飛沫が乾燥すると、4マイクロメートル以下のウイルス飛沫核が空気中を漂います。
ウイルス飛沫核は3時間生存するので、換気の悪い場所ではマスクをしていても感染する可能性があります。

ノイ
3密でいうところの密閉状態ですね。
現状は空気感染はあまり報告されていませんが、定期的な換気の習慣をつけるために覚えておいてほしいです。
数十年で常識は変わる
新しい生活スタイルは新型コロナウイルスだけでなく、毎年流行し多くの死者を出しているインフルエンザ対策にも有効です。
今までと生活スタイルを変えるのは苦労するかもしれませんが、数十年したらコレが常識になります。
- 路上でツバを吐く
- 歩きタバコやポイ捨て
- 立ち小便
- 飲酒運転
どれも今考えると信じられないことですし、立派な犯罪なことも多いです。でも数十年前は平気でやる大人がたくさんいたんですよ・・・
悪い習慣が数十年で改善されるんですから、良い習慣もきっと数十年後には常識になります。

ノイ
感染予防の習慣が広まりますように。